箸にも棒にもかからないものを作れ
この公案に若手実力派5名が答えました
髙橋 步
2005年 多摩美術大学 大学院 美術研究科情報デザイン領域卒業
2007年 多摩美術大学絵画学科油画研究室助手として働く
2012年 中国 宜興へ急須作りの留学
2014年 東京芸術大学工芸科陶芸 研究生
2015年 東京芸術大学工芸科陶芸 研究生 修学
2012年 ボストンマラソン(青梅マラソン財団、報知新聞からの)優勝杯制作(以後毎年)
2014年 日本橋三越社窯会 (以後毎年出品)
2017年 益子ギャラリー緑陶里にてグループ展、表参道桃林堂にてグループ展
高橋 步
●wataru Takahashi
①今回、早乙女哲哉氏に与えられた作品テーマ「箸にも棒にもかからないもの」について、自分なりにどう解釈しましたか? また、でき上がったものについて、ご自身ではどう評価なさいますか?
悩み抜いた末に、要はなんでも自由に作って良いのかなと。上手く答えられたとは思いませんが、その要素は入れたつもりです。
②工芸家という職業を選んで「よかったなあ」と思うのは、どういう瞬間ですか?
作った作品を気に入ってもらえ、さらに買ってもらえたときです。
③工芸家という職業を選んで「失敗したなあ」と思うのは、どういう瞬間ですか?
長い時間をかけて作ってきた物が最後の最後に壊れたときです。
④超絶技巧と天才的発想力。選ぶとしたらどちらですか? その理由も教えてください。
天才的発想力が欲しいです。発想力あっての物造りだと思っています。
⑤あなたのいつもの作風を、音楽か、映画か、小説か、詩か、風景か、植物か、動物か、食べ物か、飲み物にたとえてください。
いろいろ考えましたが思いつきませんでした。すいません……。
⑥あなたは結局のところ、誰に向かって作品を作っていますか?
自分でもあり自分以外の人でもあり。うーん、作るものの時々で変わっているのかもしれません。
⑦美術品、工芸品、遺宝などで、盗んでも自分の傍らに置きたいものはありますか? それは何ですか?
欲しい物はたくさんありますが、強いて言うなら、円空仏が欲しいです。円空仏を眺めながらお茶を飲みたいです。
「柿を得た蟹」(蟹ののった葉の部分が外れる蓋物です)
80×80×70mm/55,000円(税別)